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診療部門、人間ドック部門でISOを取得

さがらクリニック21が人間ドックサービスと診療サービス部門でISO9001を取得。人間ドック部門で取得したのは鹿児島では初めて。
取得の目的や、成果などを取材しましたのでご紹介します。


鹿児島市樋之口町のさがらクリニック21は、乳がん専門病院として名高い相良病院の関連クリニックとして、乳腺・甲状腺・婦人科診療を中心に、医療の質向上と、癒しの環境づくりをテーマに今年の1月にオープンした。

さがらクリニック21 総合受付

さがらクリニック21が更なる資質の向上を目指してISOを取得したのは今年の9月。

ISO9001とは、国際標準化機構で制定された商品・サービスの品質に関するグローバルスタンダード規格で、企業が確立した各種商品やサービスの品質保証体制が、国際標準を満たした仕組みであるか否かを審査登録機関が審査し、判定を行うもの。

同院がISO9001を取得した背景には、「相良病院との連携を密にし、質の向上を図る必要があったため」という。相良病院は1998年に「医療機能評価機構」の認定を受けており、本院とベクトルを揃える必要性を同院では感じていた。
この病院機能評価とは、医療機関の質を向上させることを目的にした制度で、病院の運営理念や療養環境、患者サービス、診療の質、看護体制など様々な分野にわたって第三者の目で細かく審査し、認定する制度を取っている。鹿児島でも最近取得する病院が増えており、現在37件(2003.11現在)が取得している。

しかし、この認定制度は病院(ベッド数20床以上)だけに適用されるもので、診療所には適用されない。そのため、本院と同じように診療面 においても、運営面においてもレベルを統一し、質の高い医療を提供しようという観点から取り組み、 2002年の10月から活動をスタートし、本年9月にISO9001を取得したというもの。

ISOは、医療制度上、何ら直接的なメリットをもたらすものではない。但し、自分自身のレベルアップや業務の効率化、地域社会へのイメージアップという間接的なメリットは期待できよう。

同院の看護師長、桑代美智代氏によると「ISOを取得する過程で、何回も繰り返される会議、勉強会を通 じ、仕事のムダやムラを発見でき、いろんな事をシステム化、文書化したことで仕事の精度がさらにアップできたこと、また、初めは資格を取得する意味を充分に理解できなかったスタッフが、回を重ねるに従い、理解が深まり職員の団結力が強まったことがメリット」と語る。

同院では、さらに患者サービスに磨きを掛けようと、診療部門・人間ドック部門を問わずアフターフォロー体制に力を入れていくという。 女性特有の病気に限らず、病人にとって検査後 、診療後はもっとも不安がつのるもの。そのため、患者に再来を促すと同時に、日常の生活の不安や悩みを解消できるよう、医師、看護師、保健師を含め、スタッフが一体となって精神的なケア(カウンセリング)に特に力を注いでいくという。


インタビューに応えてくれた桑代美智代看護師長
 

さがらクリニック21のホームページは
http://www.sagara.or.jp/clinic21/index.html

今後、医療機能評価やISOに見られるように、これまでの医療側からの一方的な情報の提供から、患者と共に創っていこうという動き、機運が高まってくると、今回の取材を通 じて感じました。(編集長S.Y)




グループホーム訪問体験記

ザ・総合病院編集長の元さん(自分でさん付けは恥ずかしい……)がグループホームに行って来ました。最近何かと話題のグループホーム。
グループホームとは別名痴呆性老人共同生活介護とも呼び、平成12年にスタートした「介護保険」による新たな制度で、痴呆症状を持ったお年寄りが5人〜9人の少人数で、職員の介助のもと、職員と協力しながら家族のように暮らす家のことです。グループホームでの生活そのものがリハビリ効果 があるとして注目されています。


さて、今回お尋ねしたのは日置郡松元町の「グループホーム・たんぽぽ福祉館」
ここは民間の会社が今年の3月にスタートしたばかりのほやほやホームです。ホーム長でケアマネージャーの井田裕子さんにお話を伺いました。


グループホーム・たんぽぽ福祉館外観

―介護・福祉サービスといえば、ほとんど病院や社会福祉法人が運営してるのが多いと思うのですが、民間というのは珍しいのではないですか?

これまでは病院や社会福祉法人などが経営しているのがほとんどでしたが、介護保険で民間の事業者もさまざまな事業ができるようになったんですよ。鹿児島県内にも30ヶ所ぐらい民間で運営されているグループホームがあります。

―民間ゆえに開設の時に苦労されたことはなかったですか?

民間だからといって特別 なことはありませんでした。私自身が福祉施設で働いておりましたので、そのネットワークでいろんな方を紹介いただきノウハウを学ばせていただきました。
ただ当初、地域の方々に開設の説明を差し上げたとき、「どんな施設ができるのだろう、トラブルが発生することはないだろうか?」などと言う不安感を持たれた方がいらっしゃり、まだまだ浸透していないなあと実感しました。
私はその時、「いずれ誰でもがお世話になる可能性があります。ご自分のこととして受け止めて欲しい」とお願いしました。今では地域の方々にもご理解がいただけ、交流が進んでいるところです。

―グループホームに入れる方というのはどんな方なんですか?

介護を必要としているお年寄りが、まず行政から介護認定というのを受けなければなりません。そこで「要介護」という認定を受け、なおかつ痴呆症状が認められる方が対象になります。

―たんぽぽ福祉館さんのお年寄りは毎日どんなことをして暮らしているのですか?

私たちの所は1ユニット9人で合計2ユニットありますから18人の方が暮らしていらっしゃいます。それぞれが個室になっていてプライベート空間は確保されております。
あとは食事をしたり、洗濯したり、テレビを見たり、ゲームをしたりという感じです。お散歩もしょっちゅうしてるんですよ。

―入居費用はどこでも同じなのですか?

料金は病院の治療費のように全国一律というのはありません。それぞれの施設によってちがいます。私どもでは、なるだけリーズナブルな料金でご利用いただけるように配慮しているつもりです。

―最後にたんぽぽ福祉館さんのモットーをお聞かせいただけますか?

たんぽぽ福祉館は地域に根差した運営を心掛けていきたいと思っております。地域の方々とお年寄りが交流することによって少しでも痴呆症状が改善したり、進行を遅らせたりという効果 が期待できますからね。
それと入居者の意思を最大限尊重したいと思っています。痴呆性老人の方の行動というのは、元気であればあるほど予測不可能な行動をとられる方もあります。
だからといってあちこちにカギをかけて往来を制限するようなことはなるだけ避けなければいけません。「手は掛けずに目を掛ける」そんなスタンスでお年寄りに接していきたいと思っています。

―今日は貴重なお話ありがとうございました。

 
食堂兼ホールは吹き抜けの天井から柔らかい日差しが・・・
そこ ではお年寄りたちが、みんな揃って共同作業をしていました。
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医療と福祉は密接につながっています。お年寄りは病気にはならないまでも、足腰や身体全体が弱ってきたりしていつかは福祉施設例えば老人ホームや老人保健施設、あるいは自宅から通 えるデイサービス、デイケアその他短期間預かってくれるショートステイなどがあります。いずれは誰もがこうした福祉サービスのお世話になる可能性があります。
「ザ・総合病院」では医療だけではなく、密接な関係のあるこうした福祉サービスの話題も提供してまいります。

※なお、たんぽぽ福祉館さんの案内パンフレットを弊社でお預かりしております。ご興味のある方は下記までお問い合わせ下さい。

TEL:099-228-5275 FAX:099-228-5435(メディカル広報センター)
E-mail:info@g-hospital.ne.jpまで




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