|  さて、今回お尋ねしたのは日置郡松元町の「グループホーム・たんぽぽ福祉館」ここは民間の会社が今年の3月にスタートしたばかりのほやほやホームです。ホーム長でケアマネージャーの井田裕子さんにお話を伺いました。
  グループホーム・たんぽぽ福祉館外観
 ―介護・福祉サービスといえば、ほとんど病院や社会福祉法人が運営してるのが多いと思うのですが、民間というのは珍しいのではないですか? これまでは病院や社会福祉法人などが経営しているのがほとんどでしたが、介護保険で民間の事業者もさまざまな事業ができるようになったんですよ。鹿児島県内にも30ヶ所ぐらい民間で運営されているグループホームがあります。 ―民間ゆえに開設の時に苦労されたことはなかったですか? 民間だからといって特別
                                                    なことはありませんでした。私自身が福祉施設で働いておりましたので、そのネットワークでいろんな方を紹介いただきノウハウを学ばせていただきました。ただ当初、地域の方々に開設の説明を差し上げたとき、「どんな施設ができるのだろう、トラブルが発生することはないだろうか?」などと言う不安感を持たれた方がいらっしゃり、まだまだ浸透していないなあと実感しました。
 私はその時、「いずれ誰でもがお世話になる可能性があります。ご自分のこととして受け止めて欲しい」とお願いしました。今では地域の方々にもご理解がいただけ、交流が進んでいるところです。
 ―グループホームに入れる方というのはどんな方なんですか? 介護を必要としているお年寄りが、まず行政から介護認定というのを受けなければなりません。そこで「要介護」という認定を受け、なおかつ痴呆症状が認められる方が対象になります。 ―たんぽぽ福祉館さんのお年寄りは毎日どんなことをして暮らしているのですか? 私たちの所は1ユニット9人で合計2ユニットありますから18人の方が暮らしていらっしゃいます。それぞれが個室になっていてプライベート空間は確保されております。あとは食事をしたり、洗濯したり、テレビを見たり、ゲームをしたりという感じです。お散歩もしょっちゅうしてるんですよ。
 ―入居費用はどこでも同じなのですか? 料金は病院の治療費のように全国一律というのはありません。それぞれの施設によってちがいます。私どもでは、なるだけリーズナブルな料金でご利用いただけるように配慮しているつもりです。 ―最後にたんぽぽ福祉館さんのモットーをお聞かせいただけますか? たんぽぽ福祉館は地域に根差した運営を心掛けていきたいと思っております。地域の方々とお年寄りが交流することによって少しでも痴呆症状が改善したり、進行を遅らせたりという効果
                                                    が期待できますからね。それと入居者の意思を最大限尊重したいと思っています。痴呆性老人の方の行動というのは、元気であればあるほど予測不可能な行動をとられる方もあります。
 だからといってあちこちにカギをかけて往来を制限するようなことはなるだけ避けなければいけません。「手は掛けずに目を掛ける」そんなスタンスでお年寄りに接していきたいと思っています。
 ―今日は貴重なお話ありがとうございました。 
                                                 食堂兼ホールは吹き抜けの天井から柔らかい日差しが・・・そこ ではお年寄りたちが、みんな揃って共同作業をしていました。
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 医療と福祉は密接につながっています。お年寄りは病気にはならないまでも、足腰や身体全体が弱ってきたりしていつかは福祉施設例えば老人ホームや老人保健施設、あるいは自宅から通
                                                    えるデイサービス、デイケアその他短期間預かってくれるショートステイなどがあります。いずれは誰もがこうした福祉サービスのお世話になる可能性があります。「ザ・総合病院」では医療だけではなく、密接な関係のあるこうした福祉サービスの話題も提供してまいります。
 ※なお、たんぽぽ福祉館さんの案内パンフレットを弊社でお預かりしております。ご興味のある方は下記までお問い合わせ下さい。 TEL:099-228-5275 
                                                    FAX:099-228-5435(メディカル広報センター)E-mail:info@g-hospital.ne.jpまで
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