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検査結果の読み方2

健診で少しでもからだの異常が見つかったら、医師の指導を受けるとともに、今日からでも生活習慣を改善していきましょう。  

血圧測定総コレステロールHDLコレステロール中性脂肪(トリグリセリド)動脈硬化指数(AI)
眼底検査心電図 血糖グリコヘモグロビン血清アミラーゼ

血圧測定

この検査で何がわかるか?
心臓はからだ中に血液を送り出すポンプです。この血液を送り出すときに血管の中に加わる圧力を血圧といいます。そして、心臓がギュッと縮んで血液を押し出すときの圧力を最高血圧、心臓が元へ戻ったときの圧力を最低血圧といいます。また、最高血圧と最低血圧の差を脈圧といい、この差が小さくなったり大きくなったりすることも問題なので注意してください。
異常値が出たとき疑われるおもな病気や状態

●血圧が高い場合

 ・高血圧・肥満、腎臓や内分泌の病気・高脂血症、多血症・動脈硬化
※その他、高血圧を症状とする病気は多数
●血圧が低い場合 病気としては、心不全、大出血、著しい貧血などが考えられます。しかし、ほとんどの場合病気ではありません。

総コレステロール
この検査で何がわかるか?
成人病の元凶である動脈硬化の進み具合を調べるために欠かせない検査です。また肝臓病とも密接なかかわりがあります。  コレステロールが多くなりすぎると血管の内側にくっついて動脈硬化を引き起こし、高血圧や心筋梗塞の原因になります。しかし、コレステロールは細胞をつくる成分として、またホルモンやビタミンDなどの原料として大切な役割を果たしている脂肪の一種です。  ですから、逆に少なすぎると肝臓や脳、血管などに栄養がいかなくなり、脳卒中が起こりやすくなります。多すぎず、少なすぎず、ほどほどに保つのが、健康の秘訣です。
異常値が出たとき疑われるおもな病気や状態
●値が高い場合 ・動脈硬化症・ネフローゼ症候群・甲状腺機能低下症・糖尿病
●値が低い場合 ・肝臓障害・貧血・栄養障害  ※女性では、月経中に低くなることがある。

HDLコレステロール
この検査で何がわかるか?
HDLコレステロールは、血管の内側に付着した悪玉コレステロールをとり除き、肝臓に運び去る作用があります。このことから善玉コレステロールと呼ばれています。ですから、血液中の総コレステロールに対してHDLコレステロールが占める比率が高いほど、動脈硬化や心臓病になる危険性が低いとされています。  適度のアルコール摂取や有酸素運動により増加し、喫煙や肥満により減少します。また、一般に男性より女性のほうが高い値を示します
異常値が出たとき疑われるおもな病気や状態
値が低い場合 ・動脈硬化症・高血圧症・虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞など)・肥満症

中性脂肪(トリグリセリド)
この検査で何がわかるか?
 中性脂肪はからだにとって効率的なエネルギー源で、余分なエネルギーはほとんどが中性脂肪のかたちで体内に蓄えられます。この脂肪はエネルギー不足の時に利用されますが、蓄えが多くなりすぎると肥満や脂肪肝の原因になります。皮下脂肪の主成分がこの中性脂肪です。  さらに、肥満した人は脂肪組織から中性脂肪が放出されて、血液中の中性脂肪が増加し、これが血管の壁にこびりつくと、動脈硬化などの原因になります。  食べすぎやアルコールの飲みすぎによって高い数値となります。また、中性脂肪が増えると善玉(HDL)コレステロールが減ってきます。
異常値が出たとき疑われるおもな病気や状態
●値が高い場合  ・肥満症・脂肪肝・動脈硬化症・糖尿病・甲状腺機能亢進症

動脈硬化指数(AI)
この検査で何がわかるか?
動脈硬化を起こしやすいかどうかを調べる検査です。総コレステロール値からHDLコレステロール値を引き、この値をHDLコレステロール値で割った数値が動脈硬化指数です。動脈硬化指数が小さければ小さいほど、動脈硬化を起こしにくい体質とみられます。
異常値が出たとき疑われるおもな病気や状態
・動脈硬化症・高血圧症・虚血性心疾患・糖尿病・肥満症

眼底検査
この検査で何がわかるか?
高血圧や動脈硬化の進行度、眼球の病気、脳腫瘍、糖尿病などの発見の手がかりになります。眼底の血管の状態は、脳の血管と非常によく似た変化を示し、からだの中で唯一、直接血管が見えるところです。  高血圧の場合、動脈は細く硬くなり、さらに悪化すると出血や斑点ができたりします。このような変化で、全身の血管の状態を推測できます。
異常値が出たとき疑われるおもな病気や状態
・高血圧・動脈硬化・糖尿病・網膜剥離・視神経炎・脳腫瘍

心電図
この検査で何がわかるか?
心臓の筋肉の異常、不整脈(リズムの乱れ)、心臓肥大、冠動脈(心臓をとりまいて栄養を与えている血管)硬化の有無などがわかります。心臓は縮んだり、元に戻るときに極く弱い電気を起こし、この電気信号を合図に筋肉が動くのです。この電流の変化を波形のグラフで記録したものが心電図です。 異常な波形が出たとき疑われるおもな病気や状態 ・不整脈・心臓肥大・狭心症・心筋梗塞・心不全・先天性心疾患 尿糖 この検査で何がわかるか?  糖尿病発見の手がかりになります。糖尿病で血糖値が異常に高くなると、尿にたくさんの糖が出るようになります。  健康な人の尿にも糖は含まれていますが、ごく微量なのでこの検査では見つかりません。ただし、食後や激しい運動をした後、過度のストレス状態、胃の手術をした後などに尿糖が出ることがありますが、一時的なものです。また、腎臓の働きが低下して尿糖が出る場合があり、これを腎性糖尿といいます。この場合は、血糖値を測っても異常値はでません。
異常値が出たとき疑われるおもな病気や状態
●陽性の場合 ・糖尿病・膵炎・肝臓の病気・甲状腺の病気・妊娠・副腎皮質ホルモン剤(ステロイド剤)を長期に服用している時

血糖
この検査で何がわかるか?
糖尿病発見の手がかりとなる検査です。血糖とは血液中のブドウ糖のことで、体をつくっているいろいろな組織細胞のエネルギー源となる大切な物質です。とくに脳のエネルギー源として重要で、極度に減りすぎると冷や汗をかいたり動悸が起こり、さらにひどくなると昏睡に陥ることにもなりかねません。  もちろん増えすぎる場合は危険信号で、糖尿病をはじめ、肝臓や膵臓の病気が疑われます。
異常値が出たとき疑われるおもな病気や状態
●血糖値が高い場合 ・糖尿病・急性膵炎、膵臓がん・肝硬変、慢性肝炎・クッシング症候群、甲状腺機能亢進症・肥満症
●血糖値が低い場合 ・高インスリン血症・肝臓病・副腎皮質機能低下症・悪性腫瘍

グリコヘモグロビン
この検査で何がわかるか?
糖尿病がどのくらいコントロールできているかを調べる検査です。同じく糖尿病の検査である血糖値や尿糖は、検査したその時点での状態を示すものですが、この検査はもっと長期間(過去2〜3ヶ月)の血糖の状態を観察することができます。  しかも、血糖値が食事や飲食によって変動するのに対して、グリコヘモグロビン値はほとんど変動しないので、いまでは糖尿病の検査として重要なものとなっています。  測定法によって多少正常値(基準値)は異なりますが、いずれの方法でも数値が10%以上なら、血糖値のコントロールが不良といえます。
異常値が出たとき疑われるおもな病気や状態
●値が高い場合 ・糖尿病
●値が低い場合 ・溶血性貧血・糖尿病の妊婦

血清アミラーゼ
この検査で何がわかるか?
アミラーゼは膵臓や唾液腺から分泌される消化酵素で、膵臓にもっとも多く含まれています。膵臓に障害があると血液や尿の中にアミラーゼがもれ出てきます。そのため、血清や尿のアミラーゼを測定する方法は、膵臓の障害を知るために欠かせない検査法といえます。アミラーゼは、肝臓や横紋筋、輸卵管、乳汁にも含まれています。
異常値が出たとき疑われるおもな病気や状態
●値が高い場合 ・急性膵炎・急性胆のう炎・急性虫垂炎・化膿性耳下腺炎・唾液腺閉塞・腎不全
●値が低い場合 ・慢性膵炎・末期の膵臓がん・流行性肝炎・中毒性肝炎・肝硬変
 

 

 
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